








写真家人生をかけた山寺
「女人高野」の名で知られる奈良県北東部の山寺・室生寺。
土門拳は昭和14年に初めてこの地を訪れ、山峡に立ち並ぶ優美な堂塔や、平安初期の木彫仏にすっかり魅せられます。ことに釈迦如来坐像を「この像くらい利口で頭のいい顔をした、天下一の美男の仏像はなかった」と絶賛し、戦中も戦後間もなくの物資のない時期にも、機材や米を背負って出かけ、撮影を続けました。これで撮り切ったとは思えず、いくらでも撮れると土門の写欲をそそった寺でした。
本書には戦前から昭和52年までに撮影したモノクロームの名作と、その撮影時のスナップ、室生寺愛あふれるエッセイを収録します。
構成
写真について 土門拳
挑戦する みうらじゅん
室生寺往往 牧直視
理屈を超えた室生寺 重森弘淹
エッセイ(10編)・作品解説 土門拳
サイズ・B5変
ページ数・160ページ
ISBN・978-4-909532-31-2